左脳の機能とは?低下した時の症状や鍛え方・右脳との機能との比較を解説!

脳は左右対称の臓器ですが、機能的には左右でかなり異なります。

左脳は、言語、計算、理論など論理的、概念的な思考を行い、右脳は音楽、幾何学、発想など芸術的な分野で機能を発揮します。

右脳と左脳の機能

右脳と左脳には具体的にどのような機能があるのでしょうか。

それぞれの機能を比較し、脳がどのような働きをしているのかについて解説していきます。

左脳の機能

左脳は、言語や数字を司り、論理的思考や数学的な行動など思考や高次な機能を担当します。

左脳の機能には、次のようなものが挙げられます。

・言語処理
・論理的思考
・データを基にした客観的な評価
・数学的な活動
・分析結果による的確な判断
・意見を簡潔に伝える

右脳の機能

右脳は感覚的で直感的な情報処理を行うため、相手の感情を敏感に察知することが得意です。

また、感情表現が豊かで、喜怒哀楽がはっきりしているのも特徴です。

右脳には、次のような機能があります。

・イメージ力や記憶力、想像力、ひらめきを司る
・視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感に関係する
・感情をコントロールする
・音や色の違いを認識する
・感受性豊か
・空間認知

右脳と左脳のバランス

脳は左右対称ですが、右脳と左脳は機能が異なります。

脳は左右で役割分担していますが、左右バラバラに働くわけではありません。

ほとんどの人は、言葉を話したり、物事を筋道立てて考えたりするときに左脳が働き、音楽を聞いたり直感的に何かを決めたりするときに右脳が働きます。

言語中枢があるほうを優位半球といい、右利きの人は99%左脳が優位半球ですが、右利きの人でも右脳が優位半球であることもあります。

また、脳は左右バラバラに機能しているわけではなく、脳梁という太い連絡線維により常に連携して働いています。

脳を使うほど連携の高度が高くなるため、脳が鍛えられるといえます。

しかし、大人になって「右脳」と「左脳」がバランスよく機能している人はほとんどいません。

原因は様々ですが、右脳の機能が左脳よりも低下したり、逆に左脳が働きにくくなったりあるいは両方の機能が低下したりとエラーが発生しています。

脳にエラーが起こっていても、人間の補正能力により実際に自覚している人は、ほとんどいないといわれています。

例えば、動きにくい箇所があっても無意識でほかの動きでカバーし、本人は不調に気づきにくいことがあるのです。

言い換えれば、身体の不具合を感じて病院で診察を受ける場合は、脳機能に大きなエラーが発生している可能性があるということです。

自覚がなくても、からだをひとつひとつ細かく見ていけば、うまく機能していない点がたくさん生じているはずです。

また右脳と左脳の機能の乖離が大きくなるほど、人生を生きづらいと感じてしまう傾向があります。

まずは自身のからだのどこに不具合があるのかを知り、脳を活性化していくためのケアをすることが大切です。

左脳の機能が低下したら

左脳が障害されると、言語障害(失語症)や失計算、失書などの障害が起こります。

左脳の前方の部分の障害の場合、耳からの情報理解はできますが、上手くはなすことができず、話し方がぎこちないというような症状が起こります。

運動性失語(ブローカ失語)などの症状で見られるタイプです。

また、左脳の後ろの部分の障害の場合は、滑らかに話せるものの、言い間違いや聞いたことを理解することが困難な症状になります。

感覚性失語(ウェルニッケ失語)などがこのタイプに当てはまります。

さらに、聞く・話す・読む・書くのすべての言語機能に重度の障害が起きた全失語などもあります。

左脳・右脳低下してるかチェック

脳の機能低下の原因は、たくさんあります。

頭を強く打ったり、振ったりする直接的なダメージを負う体験をする場合や、事故や捻挫などによる身体へのダメージから発生することもあります。

今回は、自分で確認できる左右の脳機能のチェック内容をご紹介します。

右脳の機能チェックリスト

・姿勢が悪い
・よくモノにぶつかる
・相手の表情から感情を読み取ることが苦手
・風邪をひきやすい・アレルギー体質
・血圧が高め
・お腹を下しやすい

左脳の機能チェックリスト

・手先の細かい作業が苦手
・ネガティブになりがち
・優先順位をつけるのが苦手
・文章を読むのが苦手
・数学が苦手
・感染症にかかりやすい 

それぞれチェックが付くと、左右の脳機能が低下しているかもしれません。

脳機能の低下を防ぐためにも、日頃から脳を鍛えていきましょう。

左脳が活性化するとどうなる?

左脳が活性化することで、論理的思考や分析力、言語能力の向上が期待できます。

そのため仕事や学習において効率的に対応できるようになります。

情報の整理や複雑な難問の解決がスムーズに行えるようになります。

また、言語能力が向上することでコミュニケーション力にも影響するため、自分の意見などを相手にわかりやすく伝えられる工夫ができるようになります。

分析力クオリティも向上するため、ビジネスパーソンにとって大切な働きができ、活躍の場が広がるでしょう。

左脳を鍛えるために

今回は、左脳を鍛えるための方法をご紹介します。

脳を鍛えることで、生活しやすくなるかもしれません。積極的に自分のライフスタイルに取り入れてみましょう。

生活習慣の見直し

健康的な生活を送ることで、自然と脳全体の働きが良くなります。

左脳の特徴である分析力や論理的思考は、左脳が正常に働いているからこそ発揮できるものです。健康的な生活習慣に近づけることで、必要な栄養素を取り入れ、スムーズに働きやすくします。例えば以下のようなことが挙げられます。

・同じ時間にベットに入る(できれば8時間程度の睡眠時間)
・週に2,3回程度身体を動かす
・バランスの良い食事
・他の人とのコミュニケーションをとる
・水分補給をしっかりとる

自分のライフバランスを見直して、取り入れられるものから習慣化していきましょう。

バランスの取れた食事や適度な睡眠、運動を心がけることで、脳と身体の健康が促進するのです。

読書

読書を習慣づけることで、自分以外の人の意見や考えを知る機会が増えます。

客観的な視点が増え、偏見のないより正確な分析や論理をまとめられるようになります。

特に言語能力を鍛えるためには、「多読」をすることがおすすめです。

多読とは、分からない単語があっても飛ばし、ざっくりとした意味を把握しながらとにかく読み進める読書法です。

さまざまな種類のテキストを大量に読み、語彙の拡大・文法構造の理解・読解力を鍛えられます。

大量の本をざっと読み進める多読なら、精読を1冊する間に10冊読めてしまいます。

多読は、異なる著者のさまざまな視点や表現方法に出会えることが最大の魅力です。

価値観が固定化されてしまうため、ジャンルや著者はバラバラのものにしましょう。

日頃手に取らないジャンルのものを手に取ってみましょう。新しい発見や知識がつくかもしれません。

日記

日記も左脳を鍛えるおすすめの方法です。

日記を習慣づくと、自然と短期記憶が鍛えられます。

日記を書くには、その日何を食べたのか、何をしたのか、楽しかったこと、辛かったことなどを覚えておく必要があります。

頭の中で覚えている断片的な出来事を文章化する作業は、論理的思考力を鍛えられます。

日記を書いた後に見返し、分かりやすい文章かどうかを確認しましょう。

また自分の反省や感情コントロールにも役立つため、日々の成長のためにもいい影響があるといえます。

まとめ

今回は、左脳の機能について解説しました。

左脳は、仕事や学習をするうえで大切な機能を司っています。しかし、脳は左右どちらの機能もバランスよく働くことが大切です。

少しでも身体に異変を感じた場合は、しっかりと休んで健康的な生活を送りましょう。