右脳が優位だとうつ病になる?脳との関係性や活性化させる方法を解説

右脳と左脳でそれぞれ違う働きを行いますが、うつとはどのような関係があるのでしょうか。

今回はうつと脳との関係性、ストレスを感じたときの対処法を解説します。

うつ病と脳との関係性とは

うつ病とは、無気力で憂鬱な気分が長期間続き、症状がひどい場合は、日常生活に支障が出るほどの精神病です。

うつは脳の働きと大きく関係しています。

情緒不安定な症状は、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなることで起こります。

自律神経や身体症状がなぜ現れるのかについて詳しく見ていきます。

うつ病とは

うつ病とは、気分が強く落ち込み憂鬱になったり、やる気が起きない状態が続き、睡眠障害や怠惰感、疲れやすいなどの身体的な症状が現れる病気です。

一般的に落ち込んだときは原因の解消や気分転換によって時間とともに回復します。

しかし、うつ病の場合は、落ち込む原因が分からないまま仕事や学校にいけないなど生活をするうえで、大きな支障が起こります。

脳の神経伝達物質の量だけでなく、うつ病になりやすい性格や環境があるといわれています。

様々な要因の組み合わせでうつの症状がおこることが分かっています。

うつになったときの主な症状は以下のとおりです。

精神症状

・無関心・集中できない
・気分が落ちる
・ぼんやりすることが多い
・悲観的に考える
・不安・イライラ・焦りの感情を感じる

身体症状

・耳鳴り・頭痛・肩こり
・睡眠障害
・食欲不振
・動悸
・腹痛・胃の不調・下痢・便秘  など

身体症状を引き起こす扁桃体の働き

脳には右脳と左脳があり、それぞれの神経細胞が集結しているところが扁桃体です。

扁桃体は、感情の処理やストレス反応、直観力に大切な働きをします。

特に不安・怒り・緊張・恐怖などのネガティブな感情にかかわっています。

扁桃体が不快と判断すると脳内でストレスホルモンが分泌され身体症状につながります。

ストレスホルモンの分泌により高血圧や心拍数の上昇、筋肉が緊張するといった自律神経の反応が起こり、動悸や手足の震え、発汗、吐き気などに身体症状が現れ、不安や恐怖の感情が生まれます。

扁桃体ハイジャックについて

扁桃体が生み出す不安や恐怖の感情が脳や身体を圧倒してしまう状態のことです。

例えば人前での発言で一度嫌な経験をすると同じような状態が繰り返されるのではないかという恐怖心につながります。

扁桃体が恐怖の連鎖を繰り返すことで、些細なストレスに対しても過剰に反応をしてしまい慢性ストレスになります。

その結果、慢性ストレスになると、うつ、パニック障害、不安障害につながる可能性があり、免疫のバランスも崩れやすく脳や身体に炎症を起こし、記憶力、注意力、感情制御、思考、行動にも影響を及ぼします。

右脳優位はうつ病になる?

ひらめきや直感などを司る右脳ですが、ネガティブな感情を感じるのも右脳の機能と言われています。

右脳と鬱の関係性についても解説していきます。

右脳の特徴

脳は、右脳と左脳で働きが違い、どちらもバランスよく働くことが理想ですが、バランスよく機能している人は多くありません。

原因は様々ですが、右脳と左脳のどちらかの機能が低下し、脳全体の機能が低下する場合もあります。

特に右脳は感受性が強く、ストレスを受けやすいといわれています。

また、恐怖心や怒りを感じやすく、危険なことから回避する行動をするときにも右脳は活発に働きます。右脳と左脳の機能の差が大きくなるほど、生きづらく感じてしまうかもしれません。

自分の身体のどこが不調なのかを知り、脳を活性化することが大切です。右脳が活発な時の機能は以下のような特徴があります。

・大きい筋肉を動かす
・感覚感知(嗅覚・味覚・聴覚から情報を受け取る)
・危険なことからの回避行動
・恐怖や怒りのネガティブな感情を感じる

右脳とうつ病の関係性とは

人間は、楽しさを感じると左脳が活性化して、悲しみを感じると、右脳が活性化するという事が分かってきています。

右脳はネガティブな感情に左脳はポジティブな感情に関係があるということです。

左脳が活性化すると感情を切り離し、ネガティブな感情に負けずに生活ができます。

うつ病のように扁桃体が不安定な人は、マイナス感情が発生しやすく、自分の感情をコントロールしようと左脳思考が強くなります。

論理的な左脳が活発になることで表情がゆたかではなくなり、周りから何を考えているのかわからないと思われたりし始め、人間関係に支障が出てしまいます。

右脳も左脳もうまく機能しない悪循環を切り替えるには、右脳思考に切り替えると決めることです。

右脳が活発になることでマイナス感情がわいてきますが、扁桃体が生み出しているネガティブ感情をキャッチすることができ、そうなれば扁桃体の活動を鎮めて、あなたを苦しめるマイナス感情を改善できます。

うつ病にならないための取り組み

現在では、神経伝達物質の分泌がよくなる薬の利用が日本でも認められ、薬療法によってうつ症状が緩和されることがあります。

また、精神療法を併用することでさらに効果が期待できると言われています。

しかしながら気持ちが沈みやすい人は少なくないはずです。

今回は、慢性的なストレスを軽減する効果のある活動を4つ紹介します。

ウォーキング

身体を大きく動かすことは手軽に実践でき、効果的な活動の一つです。

いつもの速さより少し早いペースで30分ほどウォーキングをすることで、ポジティブな気分にする脳内ホルモンが分泌されます。

また、ネガティブな感情や身体の不調の原因になるストレスホルモンの分泌を抑えることで、気分が落ち込んでいることに対して改善効果があります。

瞑想

瞑想は扁桃体の暴走を抑える効果があるといわれています。

不安や恐怖は、過去や未来を想像してしまうことで起こりやすいです。

そこで瞑想により、今この瞬間にだけ目を向けることで、脳を休ませることができます。

実際に10分の瞑想を2か月続けると、身体の不調35%、心の不調40%軽減されたという医学研究もあります。

また瞑想は集中力や創造性の効果もあるため、1日10分試してみてください。

コーピング

ストレスに対して行動する対処法をコーピングといいます。

自分のストレスに対し、自分なりの対処法を行うことで、扁桃体の暴走を抑える効果があります。

どのような気晴らしをするのかや対策を自分で考えることで、思考や意欲、実行機能につながり気分を落ち着かせることができるのです。

香りをかぐ

香りをかぐことでストレスを感じている脳がリラックスしている状態になることが研究でわかりました。

朝晩フレグランスをつけて生活をしたところ、ストレス状態だった脳がリラックス状態に改善していました。

部屋のフレグランスやスキンケア、香水などでお気に入りの香りを取り入れることで、脳がリラックスした状態に近づけ、脳も身体も健康的な状態を保ちやすくなります。

香りは個人差があるため、毎日取り入れるためには自分が好きな香りを選び取り入れるとより効果的かもしれません。

まとめ

今回は、うつ病のとき脳はどのように働くのかについて詳しくご紹介しました。

うつ病は、右脳と左脳の神経が集合する扁桃体の働きにより引き起こされます。

日ごろからストレスをためない方法を知ることで、少しでも緩和できたり、ポジティブに生活できるようになります。

また自分の脳がどのような傾向があるのかを知ることで、生活の中でできることがたくさんあります。

脳の傾向が分かることで、ネガティブな感情になることを避ける効果もあります。

B-BRAINは、専門家による正確な診断をもとに個人の傾向や気を付けるべきことを脳科学的にアドバイスを行っています。

生活の中でストレスを抱えている方は、ぜひ一度試してみてください。