右脳派と左脳派の割合とは?それぞれの特徴についても解説
「右脳派」「左脳派」という言葉は耳にすることがありますが、右脳派の人と左脳派の人の割合はどのようになっているのでしょうか。
本記事では、「右脳派」「左脳派」って何?と思っている人も楽しんでいただけるよう、右脳・左脳の基本から、「右脳派」「左脳派」の割合についてまで幅広く解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
「右脳」「左脳」の働き
人間の脳は大きく左右に分かれており、右側が「右脳」左側が「左脳」です。
右脳と左脳はそれぞれ違った役割をしており、両方の働きがあることで、私たちは情報を処理し状況に応じて行動することができます。
右脳は、ひらめきや直感、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)、感情のような感覚的なことに関して働きます。
左脳は、文章を組み立てたり計算をしたり論理的に考えたりするときに働きます。
自分は物事を決めるときや行動するときに、直感で動き出すことが多いなと感じる人は、右脳の働きが優位な「右脳派」と捉えます。
自分は、物事を論理的に筋道立てて考えてから行動するタイプだと思う人は、左脳の働きが優位な「左脳派」と捉えます。
「右脳派」の特性と「左脳派」の特性
感覚的な事柄を司る右脳が優位な「右脳派」の特性は、以下のようなことが挙げられます。
・想像力が豊か
・創造力が豊か
・目視した情報の処理が速い
・表現力が豊か
・音楽的な感覚に優れている
これらの特性を活かして、「右脳派」は芸術家やアーティストとしての活躍が期待できます。
一方で、文字や数字の情報を司る左脳が優位な「左脳派」の特性は、以下のようなことがあげられます。
・論理的な思考ができる
・言語能力が高い
・数値やデータの処理が速い
・計画的に物事を進める
・詳細な記憶力
これらの特性を活かして、「左脳派」はエンジニアや科学者としての活躍が期待できます。
「右脳派」と「左脳派」の割合
実は、「右脳派」と「左脳派」の割合について、確実な根拠となるデータは公開されていません。
脳の働きや働き方の捉え方は人それぞれであるために、明確な数字を出すことは難しいようです。
ここでは、2つの観点から「右脳派」と「左脳派」の割合に迫ります。
アンケート調査からの「右脳派」と「左脳派」の割合
ビジネスパーソン477人に「自分は『右脳派』『左脳派』どちらだと思うか」と尋ねた調査では、「右脳派」と答えた人が43.8%「左脳派」と答えた人が56.2%という結果が出ています。
(参考:https://www.itmedia.co.jp/makoto/articles/0909/07/news047.html)
「左脳派」と自分の脳のタイプを認識している人の方が多いものの、「右脳派」「左脳派」にそれほど大きな差はありません。
利き手から考える「右脳派」と「左脳派」の割合
「右脳派」「左脳派」は個人の捉え方に依存しており、根拠のある割合を示すことは難しいと述べました。
ここでは、脳科学の観点から利き手に着目して「右脳派」と「左脳派」の割合に迫ってみましょう。
脳科学では、右脳は左半身を動かすときに、左脳は右半身を動かすときに使うと言われています。
この観点から、利き手が右手だという人は、利き手の右手を含む右半身を動かすために左脳をより高頻度で使うことになると考えられます。
反対に、利き手が左手だという人は、右脳をより高頻度で使うというように考えるのです。
日本人の利き手の割合は、右利きは88.5%・左利きは9.5%・両利きは2.1%との調査結果があります。
この調査結果から、「右脳派」は9.5%・「左脳派」は88.5%、両方をバランスよく使っている「バランス派」が2.1%というのが脳科学の観点から考えられる「右脳派」「左脳派」の割合です。
上記で紹介した、ビジネスパーソンへのアンケート調査の結果とは随分と違った数値になり「右脳派」と「左脳派」の割合を明確に示すことが難しいことがわかります。
「右脳派」と「左脳派」の割合の影響
日本人の中での「右脳派」「左脳派」の割合を見てきました。
ここでは、もう少し身近で規模の小さいコミュニティの中での「右脳派」
「左脳派」について触れていきます。
仕事をするときのチームなどを想像しながら読んでみてください。
「右脳派」が多いコミュニティ
右脳が司る、直感・ひらめき・表現に強みを持つコミュニティになります。
「こんなアイデアはどう?」
「いい案を思いついたからやってみよう!」
想像力と創造力で新しいものを次々に生み出し、とにかくやってみようというスピード感のあるチームです。
「右脳派」に偏りすぎると、スピード感はあるものの後先を見据えずに行動してしまい、八方塞がりになることもあり得るかもしれません。
左脳的な計画性や論理的思考を取り入れると、活発な「右脳派」寄りのコミュニティのよさがさらに高まるでしょう。
「左脳派」が多いコミュニティ
論理的に分析的に物事を見る視点を持つ、建設的なコミュニティになるでしょう。
「もっといい方法はないか」
「比較して考えよう」
ゴールまでの道のりを描き、一歩ずつ着実に進んでいくチームです。
「左脳派」に偏り過ぎると、いつの間にか考え過ぎてしまい、なかなか行動に移すことができないということがあり得るかもしれません。
右脳的な直感を信じて進む行動力を取り入れることで、停滞しがちだったことも形にしていくでしょう。
「右脳派」「左脳派」バランスの重要性
コミュニティ内で、「右脳派」「左脳派」に偏りすぎると壁にぶつかることがあると述べました。
ここでは、「右脳派」「左脳派」のバランスの重要性についてみていきます。
「右脳派」「左脳派」どちらが優秀?
「右脳派」「左脳派」の、どちらかが優秀ということはありません。
上で述べたように、コミュニティの中で「右脳派」がたくさんいる方が、「左脳派」がたくさんいる方が良いのではないのです。
例えば仕事をする上でのチームでも、「右脳派」「左脳派」どちらかが多いのが良いということではなく、両者の割合のバランスがとれていることが最も重要です。
バランスが取れている状態でこそ、「右脳派」「左脳派」それぞれの良さをベストで発揮できます。
「右脳派」「左脳派」バランスのとり方
チーム内での「右脳派」の人、「左脳派」の人のバランスが大切と述べましたが、都合よく同じくらいの人数の「右脳派」「左脳派」を集めるというのも難しいですよね。
決策は、一人一人が自分の中で「右脳派」「左脳派」の割合のバランス
をとることです。
「自分は『右脳派』だな」と思う人は、ひらめきで行動に移してしまいそうなところを一歩踏みとどまり、ゴールまでの見通しを持ってから動き始めることで「左脳派」の自分を取り入れてバランスをとることができます。
「自分は『左脳派』だな」と思う人は、分析的な思考で踏みとどまってしまうとき、直感を信じて「こっち!」と進む道を決めることで「右脳派」の自分を取り入れてバランスをとることができます。
自分の中の「右脳派」「左脳派」のバランスを見直してみることで、属するコミュニティにおける「右脳派」「左脳派」の割合のバランスをとることへ繋げてみましょう。
まとめ
ここまで、「右脳派」「左脳派」とは何か、そして「右脳派」「左脳派」の割合について解説してきました。
「右脳派」と「左脳派」の割合についての要点を以下の3点にまとめます。
・「右脳派」と「左脳派」の割合を明確な数値で表すのは難しい
・「右脳派」「左脳派」のどちらかが優秀ということはなく、一つのコミュニティでどちらの割合が高い方が良いとは言えない
・コミュニティ内で「右脳派」「左脳派」の人の割合のバランスが取れている状態が良い
「右脳派」「左脳派」という脳の仕組みをもとに、自分の能力やコミュニティの能力を引き出してみましょう。